つくば燃料電池研究所における製品開発概要

 ポテンシャル - 材料開発及び製品開発

 (株)つくば燃料電池研究所は、これまで産業技術総合研究所において10年以上にわたり培ってきた研究開発力を生かし、ベンチャーとして独立後も、燃料電池及び関連技術に関するさまざまな研究開発を行っています。

 例えば、産業技術総合研究所においては、家庭用燃料電池で問題となる、燃料極触媒における一酸化炭素被毒の問題を解決するため、耐CO被毒性に優れた白金・有機金属錯体複合触媒の開発を行ってきました。これらは、携帯機器用の小型燃料電池にも応用できる技術であり、メタノールやギ酸燃料極に有効な触媒であることも見出されています。

 同様に、燃料であるメタノールが電解質を透過してしまう現象(メタノールクロスオーバ)を低減するため、メタノールバリヤー性に優れた高伝導性ポリマー電解質膜開発も行い、安価でありながら耐久性の高い新規炭化水素系酸性高分子膜の探索と開発に成功しました。

 また、直径1 mm以下のチューブ状ポリマー電解質膜を用いた、マイクロチューブダイレクトメタノール燃料電池の開発など、システム研究にも携わってきました。

 最近では、触媒の探索に欠かせない、燃料電池のモデル試験装置(半セル試験装置)や燃料電池単セル試験機(ホットプレス一体型燃料電池試験装置)など、計測技術の開発も行っています。

 これらの技術を生かし、計測機器、試験機および検査機器、計測技術の開発と販売を中心とした運営を目指しており、さまざまなヒント及びご提案にお応えできるように努めて参りま

 受託研究

 燃料電池材料開発のための共同研究、燃料電池材料試験、電気化学計測など、様々な受託研究(秘密厳守)を実施しております。お気軽にご相談下さい。

 技術の公益性

 近未来の「水素エネルギー社会」においては、水素インフラに基づく環境負荷軽減技術としての燃料電池発電技術開発の一層の進展が望まれています。例えば、経済産業省「水素・燃料電池戦略協議会」の2016年水素・燃料電池戦略ロードマップが提案され、そこでは、

1.家庭用燃料電池(エネファーム)の自立化、

2.ハイブリッド車の燃料代と同等以下の水素価格の実現、

3.水素ステーションの自立化

によって定置用・自動車用燃料電池技術を世界市場へ拡大するとともに、水素を新たなエネルギー源とするインフラ整備(水素発電)、CO2フリー水素供給システム(水素製造・輸送・貯蔵)の確立が求められています。

 これらの課題の障壁になっているのが材料コストによる製品価格高の問題(エネファームは200万円、燃料電池自動車は700万円近く)であり、安価な材料の開発が必須ですが、それには多くの資金とマンパワーの投入が必要で、解決に向けて研究の一層の効率化が求められています。


(株)つくば燃料電池研究所では、簡便・低コストを可能にする材料試験法の開発に寄与しながら、燃料電池の市場化を促進するための技術向上に努めて参ります。